「プログラマーの仕事が将来なくなる?」「プログラマーが生き延びる方法はある?」そんな悩みを解決するため、なくなると噂される原因と対処法に迫りました。
今後の技術発展でプログラマーの仕事に影響がある場合に、自分でできることを詳しく解説します。
プログラマーの仕事とその将来性について悩んでいる人に、おすすめの内容です。
目次
プログラマーの仕事内容を紹介
プログラマーの仕事内容はシステムが作動するように、プログラムの仕様書に基づいてプログラミングを行います。
コンピューターを動かすための「プログラミング語」を使用し、命令文を書くコーディングがおもな仕事です。
そのほかにも設計通りに動くか、バグの修正などの仕事を行い、コンピューターへの命令を確実に行います。
システムエンジニアとの違い
システムエンジニアは、プログラマーが使うプログラムの仕様書を作る職種です。
そのほかにも、開発するシステムの設計や工数管理、人員・予算の設定など全体の指揮を行います。
プログラマーをエンジニアの入り口とし、キャリアを積んでシステムエンジニアを目指す方法が一般的です。
システム開発の流れは以下の通りです。
- 要件のヒアリングをクライアントから行う
- クライアントの要望をもとに仕様書を作成
- システムエンジニア作成の仕様書をもとにプログラマーがコーディングする
- コーディングしたシステムのテストを行う
- 納品後のフォローを行う
プログラマーは案件の参画が要件定義や設計完了のタイミングですが、システムエンジニアは初めからプロジェクトに加わります。
プログラマーの仕事がなくなると言われる理由
プログラマーの仕事がなくなると言われる理由には、以下の4つがあります。
- プログラムの自動化が進む
- ツールの進化が進む
- AI技術の発展
- 海外でのオフショア開発
おもに技術の進歩や人手不足などがありますが、それぞれのくわしい理由について確認しましょう。
プログラムの自動化が進む
システムはプログラマーがコードを書くことでプログラムが作られていますが、コードを書く業務の自動化が進んでいます。
コードを書く業務をコーディングと言い、コーディングにはスキルや技術が必要です。
コーディングを自動化することで、簡単にプログラムを組めるようになり、プログラマーがコードを書く必要がなくなります。
プログラムの自動化が進むことは、プログラマーの仕事がなくなる理由といえるでしょう。
ツールの進化が進む
ツールの進化が進むと、プログラマーの仕事がなくなる可能性も高くなります。
WEBデザインの分野では、すでにサイトで使うすべてのコーディングをSTUDIOというツールで自動化することが可能です。
簡単にサイトが作れるデザインツールがあれば、コーディングをプログラマー以外の人材が受け持つことができます。
非エンジニアが直感的に使えるノーコード開発ツールの普及は、プログラマーの仕事がなくなることに大きく影響するでしょう。
AI技術の発展
AI技術は、10年20年後までにさらなる進化が見込めます。
GoogleやAmazon、Microsoftなどの大企業も、すでにAIの研究や開発に膨大な資金を投じています。
プログラマーの仕事をAIが行うことがあれば、会社は人件費や教育コストがかからず人材の需要が減ってしまうかもしれません。
AI技術の発展によりプログラマーの仕事がなくなるとは言い切れませんが、影響は少なからずあるでしょう。
2045年には、AIの知能が人を超えるシンギュラリティ（技術的特異点）が予測されており、技術発展は今後も止まりません。
海外でのオフショア開発
人件費の安い海外へ外注することをオフショア開発といい、システム開発の現場で浸透しつつあります。
海外でのオフショア開発は、トータルのコストパフォーマンス低下が見込めるため、企業が注目する外注方法です。
日本より人件費のかからない、海外へのオフショア開発が進んだ場合は要注意です。
国内で活躍するプログラマーの仕事に影響があると考えましょう。
「プログラマーの仕事がなくなる」という言葉には、今後日本からプログラマーの仕事がなくなるという意味合いもあります。
プログラマーが生き残る6つの方法
プログラマーが生き残るためにできることは、スキルを磨く方法やジョブチェンジなどがあります。
常に必要とされるプログラマーである方法を、くわしく紹介します。
1.最新情報をキャッチアップする
常に最新情報をキャッチアップすることは、プログラマーとして活躍するために重要です。
時代の流れとともに変化するIT技術は、プログラミング言語やフレームワークなどプログラマーとして覚えておきたいことにも影響します。
新しい技術を自分のスキルとして会得できるように、常に情報のキャッチアップを行いましょう。
2.需要が見込めるプログラミング言語を学ぶ
需要が見込めるプログラミング言語を学ぶことも、今後プログラマーとして活躍するために重要なポイントです。
今後の発展が期待できるプログラミング言語を4種類紹介します。
Python
多くのWEBアプリケーションの開発に使用。
読み書きしやすくコードの記述量が少なくて済む、C言語との相性がいい。
Swift
iOSアプリケーションを開発するためにAppleが開発した言語。
watchOS、tvOS、Windowsアプリ、Webアプリも開発可能。
Go
Googleによって開発されたプログラミング言語。
コードを簡潔に記述でき、並列処理が軽量。
ネットワーク化やマルチコアの複雑なシステム開発に向いている。
Scala
オブジェクト指向言語と関数型言語の特徴を統合したマルチパラタイム言語。
Javaでできることが全てできるため、OSに配慮したプログラミングが不要。
3.会社への依存度を下げる
会社への依存はプログラマーとしての寿命を縮める危険性があります。
会社への依存度を下げ、自分で職場や仕事を選ぶスタンスを持っておきましょう。
職場によって使用するプログラミング言語や、必須スキルや思考能力、開発するシステムなどはさまざまです。
時代の流れとともに求められる技術や成果は異なるため、仕事が少なくなる可能性は考えられます。
年収は、開発でも上流工程の要件定義や設計を担当する人材のほうが高い傾向です。
使うプログラミング言語によってプログラマーの収入も変わるため、常に新しいスキルを持っておくことが重要です。
4.コミュニケーション能力を高める
需要のあるプログラマーを目指すなら、コミュニケーション能力を高めましょう。
システム開発はチームで行うことが多く、仕事の連携のためにコミュニケーションが必須です。
いいコミュニケーションが取れるプログラマーは、修正するバグの早い段階での共有や、仕様書の改善提案などでスキルを発揮します。
仕事を円滑に進めるために、コミュニケーション能力を高めるのは重要なポイントです。
5.システムエンジニアへのキャリアチェンジ
プログラマーとして今後の仕事について悩んでいるひとには、システムエンジニアへのキャリアチェンジをおすすめします。
上流工程担当のシステムエンジニアへ仕事内容を変えることで、プログラマーよりも高い需要が望めますよ。
ただし、レベルの高いシステムエンジニアへのキャリアチェンジには、プログラマーとしての実績と経験が必須です。
的確な設計書の作成は、処理速度にこだわり論理的な思考を育てることを重視してください。
プログラマーとして経験やコーディングの知識が足りないと、クライアントの要求をシステムに反映することは難しいです。
基本情報技術者試験合格は転職で有利になるため、あらかじめ資格を取っておきましょう。
6.AIエンジニアへのキャリアチェンジ
AIエンジニアへのキャリアチェンジも、プログラマーにおすすめします。
AIは機械学習や深層学習の技術を応用し、知的作業を行うシステムやソフトウェアです。
画像や音声の認識システムや、自動運転システム、AIチャットボットなどのシステムを開発する技術職をAIエンジニアといいます。
医療や物流、自走者や農産業など、さまざまな分野でAIエンジニアの需要が高まっているため、今後も安定した職種と言えるでしょう。
AIエンジニアへのキャリアチェンジは、時代の最先端でプログラミングを続けられる可能性があります。
画像処理エンジニア検定やAI実装検定などの資格は、AIエンジニアへの転職に有利です。
プログラマーの仕事がなくなる?IT業界の動向がポイント
IT業界の動向から、プログラマーの仕事がなくなるか確認しましょう。
経済産業省が発表した「IT人材の最新動向と将来設計に関する調査結果」から、プログラマーの仕事がなくなる可能性を考えましょう。
データからも近い将来、日本のIT人材供給力の低下にともない、2019年をピークにIT人材全体の規模は減少に向かう可能性があることが判断できますね。(参考：経済産業省公式サイト)
2022年には91.6万人あった供給人材は、2030年には85.6万人に減ると読み取れます。
プログラマーの仕事がなくなるとは言い切れませんが、IT業界全体が技術者不足や技術進歩のために落ち着く可能性があります。
プログラマーの仕事がなくなる場合に備えてスキルを磨こう
プログラマーの仕事がなくなる場合に備えてスキルを磨いておきましょう。
スキルアップを望んでいる人には、上流工程が担当できるシステムエンジニアへのジョブチェンジをおすすめします。
AIの発達や技術進歩に適応したプログラマーになるべく、まずは実務経験を積んでください。
