保育士転職で悩む原因はさまざまなことが考えられますが、転職後は「辞めてよかった」と前向きに考えられる結果が欲しいですよね。
保育士転職で仕事を探すときは、どんなことに注意するといいのでしょうか。
勤務した期間が1カ月や1年目など、早い時期に辞めたくなった保育士の転職における注意点を確認しましょう。
ほかにも、保育士からまったく違う仕事に転職するポイントもまとめました。
保育士転職で悩むことを幅広く解決する記事なので、不安がある人におすすめの内容です。
目次
保育士転職で悩むことと確認するポイント
人間関係がつらかったり給料が低かったりして、転職しようか悩んでいる保育士もいるのではないでしょうか。
転職に踏み出すために、自分が新しい仕事に就く目的や、今できる問題の解決策を確認しましょう。
保育士転職の目的を明確にする
保育士として転職に期待する目的は何でしょうか。
転職の目的を書き出すことでどんなふうに働きたいのか、転職せずに課題は解決できないのか確認できます。
転職の目的には、例えば次のようなことがあげられます。
- いまの悩みや不安を解決するために転職する
- 仕事のモチベーションをアップする
- 年収を上げる
- キャリアアップを目指す
- 福利厚生が手厚い仕事に就く
- 環境を良くするために転職を行う
環境に飽きたので変えてみたい、なんとなく違う仕事に転職したい、といったあやふやな目的は成功が分かりにくい傾向です。
新しい保育士の仕事についても、目的がはっきりしないと長続きしない可能性があるので注意してください。
保育士転職で悩む理由を洗い出す
今の仕事場に不満があっても、転職自体に悩んでいる保育士もいるかもしれませんね。
なぜ転職に迷っているのか、理由をよく考えましょう。
保育士転職の尻込みに多い理由には、以下のものがあげられます。
- 転職して後悔するかもしれないという不安
- 現在のキャリアがなくなる可能性がある
- 転職しなくても環境が良くなるという現状への期待
- 新しい保育園でもトラブルが起きることへの不安
新しい仕事への懸念があっても、行動しなければ転職活動が進められません。
転職を先延ばしにすると、年齢が原因で新しい仕事の選択肢が狭まるデメリットが考えられます。
転職自体は行いたいのか、今の仕事はいつまで続けるのか、早い段階で自分と相談してください。
保育士転職で悩むときに覚えておきたい3つの判断基準
保育士が転職で悩むときに覚えておきたい判断基準は、以下の3つがあります。
- 在籍期間が短い場合は今の職場で改善できないか考え直す
- 悩みを環境のせいにしていないか
- 条件にマッチする保育施設はあるか
それぞれの判断基準について詳しく紹介します。
1.在籍期間が短い場合は今の職場で改善できないか考え直す
今の仕事場に入職して1年未満の保育士は、人間関係に慣れておらず働く環境に対応できていない場合があります。
経験が浅いことも原因となり、子どもへの接し方やクラス運営の方法などに疑問があるのではないでしょうか。
仕事の在籍期間が長くなると対応方法が身についたり、居心地が改善したり、良い方向に変わる場合があります。
在籍期間が短い保育士は今の職場で改善できないか、転職を冷静に考え直してみましょう。
今の仕事の期間が短い場合は経験不足や「雇ってもすぐ辞めるのでは」と捉えられ、保育士だけでなく他の仕事への転職でも不利です。
2.悩みを環境のせいにしていないか
現在の職場の人間関係に悩んで、転職を考える保育士もいるかもしれません。
環境を変えるだけでなく自分の対応や態度を見なおすことで、職場の人間関係を改善できる可能性があります。
転職する基準判断として職場の人間関係は大切ですが、悩みを環境のせいにすると転職しても改善に結び付きません。
あたらしい仕事場で成功するためには、同じ悩みを繰り返さないように自分の振る舞いを確認しましょう。
3.条件にマッチする保育施設はあるか
待遇に悩み転職を考える保育士は、条件にマッチする転職先はあるか探しましょう。
保育士求人の状況を知ることで「今の職場で頑張ろう」と考え直す場合があります。
自分が望む条件に近い転職先が見つかる可能性はありますが、待遇がいい求人は人気があり必ず採用されるとは限りません。
自分の状況を整理したい保育士には、信頼できる知り合いや家族などに仕事や転職について相談することをおすすめします。
第三者の視点から見て自分はどんな条件で働いているのか、客観的な待遇が確認できます。
保育士転職で悩むときにスムーズに活動するコツ
保育士転職で悩んだときにスムーズに活動するためには、新しい仕事を焦らずに探すことが重要です。
ほかにも、保育士の転職を有利に進めるためのコツをまとめました。
保育士転職は働きながら行う
安定した金銭面や落ち着いた精神で仕事を探すためには、いまの職場に勤めながら転職先をチェックしましょう。
保育士として働いてることで金銭面と精神面である程度の余裕が持てるため、長い期間をかけた転職活動が可能です。
保育士として働きながら転職先を探してみると現職との条件が比較できて、転職を思い直す可能性も出てきます。
保育士転職の就職フェアに参加する
転職自体に迷っている保育士は、就業地の就職や転職フェアに足を運んでみましょう。
自分の価値観や方針がマッチする保育施設や会社が見つかるかもしれません。
自分が目指す保育士の理想がはっきりとわからない場合は、就職・転職フェアに参加することで保育や教育について情報がインプットできます。
転職で視野を広げるきっかけにもなるので、悩んでいる保育士には就職フェアへの参加をおすすめします。
保育士転職で悩んだらエージェントに相談
保育士の転職には、専門のエージェントに相談する方法があります。
転職エージェントに在籍するキャリアアドバイザーは保育事情に詳しく、転職先の条件や特色のほかに、人間関係や雰囲気も把握している可能性が高いです。
募集条件だけではわからない転職先の状況を知れるため、エージェントへの相談は転職が有利に進められます。
エージェントは応募書類や面接対策などの転職フォローも手厚いため、安心して転職活動が行えるでしょう。
保育士におすすめ転職サイト・エージェントをチェックしたい人は、こちらもどうぞ。
保育士におすすめ転職サイト・エージェントランキングTOP17【口コミ徹底比較】
保育士転職で悩む原因と解決策を紹介
保育士が転職で悩む原因と、その解決策を紹介します。
転職でどのような不満を持ちやすいのか、自分でできる解決方法には何があるか、確認してください。
人間関係の問題があるから
人間関係の問題は、保育士を辞める理由としてとくに多い傾向です。
ほかの保育士と相性が悪いと、仕事が思うように進まなかったりクラスの雰囲気が悪くなったり、全体的に悪影響があります。
人間関係で悩んだ場合はビジネスライクに付き合い、仕事として割り切ることが重要です。
仕事の量が多いことに並行して人間関係を解決しようとすると、ストレスが過剰にかかり退職につながってしまうでしょう。
人間関係の問題は無理に改善しようとせず、仕事相手として割り切って付き合ってください。
給料が低いから
保育士の給料は長年勤めていても昇給しなかったり、昇給してもわずかだったり、給料が上がりにくい問題があります。
社会問題にもなった保育士の給料ですが、平成29年に厚生労働省による処遇改善制度ができたので、積極的に活用することをおすすめします。
処遇改善制度は、副主任やリーダーなど仕事のキャリアアップで役職が付くと、手当がもらえるしくみです。(参考:厚生労働省公式サイト)
仕事の量が多すぎるから
保育士の仕事は、今後も増えることはあっても減ることはありません。
日常的な子どもの対応や園の季節イベント、保護者対応など仕事の幅が広く、慢性的に量が多い傾向です。
一人当たりの仕事量が多く勤務時間内で対応できない場合は、ほかの保育士に相談して分担してもらう解決方法があります。
あまりに仕事の量が多い場合は無理にこなそうとせず、職場に人員不足を伝えましょう。
労働時間が長いから
日常的な仕事に並行し、書類作りや制作物の準備など、保育士は勤務時間内にすべての担当業務が終わらない可能性があります。
指導案づくりの段階で時間を区切って仕事に取り組む目標を設定し、壁面飾りや装飾などは補強して使いまわすことで労働時間を減らす工夫をしてください。
家でも職場の仕事を持ち帰って作業をするとプライベートの時間が減ってしまい、疲労や悩みにつながってしまいます。
時間外労働が過度な場合は園に相談し、改善がみられなければ転職をおすすめします。
1年目は保育の仕事に向いていないと感じる
保育士1年目は、仕事の理想と現実のギャップが起きやすい時期です。
初めから教えられた通りに仕事をすることは難しいので、経験を積んで解決策や対処法を学びましょう。
はじめのうちは「保育の仕事に向いていないかも」と悩んでも、トラブル解決や子どもへの対処は経験を積むとベストな方法がわかるようになります。
保護者や他の職員への対応なども、勤務を長く続けることでいい方法が掴めるでしょう。
中堅保育士転職の悩みは後輩指導やライフスタイルの変化など
保育士として数年の経験を積み、職場に慣れてきた頃は自分の仕事のスタイルに自信が持てる時期ではないでしょうか。
中堅保育士として活躍できる世代が持つ悩みには、後輩の指導やライフスタイルの変化による問題があげられます。
後輩の指導にストレスを感じる
中堅保育士は、新人や後輩の指導を任せられる場合が考えられます。
担当の仕事と並行して後輩の指導を行うなかで、アドバイスの伝え方や先輩と後輩の板挟みの問題に悩むことが多い傾向です。
後輩の指導にストレスを感じる場合は「指導だけでなく一緒に成長していく」という意思を持ちましょう。
新人や後輩の態度に悩んだら同僚や主任に早めに相談すると、気持ちが軽くなることがあります。
結婚や出産などライフスタイルの変化
結婚や出産をする保育士が多い20代後半は、ハードな仕事とライフスタイルが合わないと退職につながる恐れがあります。
保育士としてフルタイムで働くのが難しい場合は、園長にパート勤務の打診を行いましょう。
転職の意思がない場合は、勤務形態を変えてもらうことで今の仕事が続けられる可能性があります。
ベテラン保育士転職の悩みはマンネリ化や重い責任など
10年以上続けている保育士は、ベテランと判断され園全体のことを任せられるのではないでしょうか。
次は、ベテラン保育士ならではの転職や仕事の悩みを解決します。
マンネリを感じ、このままでいいのか悩む
同じ仕事を繰り返すとマンネリを感じ、自分のキャリアに疑問を覚えて退職する場合があります。
マンネリ防止のためには新しい発想を柔軟に受け止め、保育や行事に積極的に取り入れてアップデートしましょう。
ベテランだからこそ持っている決定権をフルに活用し、後輩の保育士の意見を保育や行事に入れることで園全体の刷新が可能です。
仕事の責任が重すぎてストレスになる
保育士はベテランになると役職がついたり、園の運営に関わる仕事に就いたり、責任のある業務を任せられることもあるでしょう。
仕事の重圧が大きすぎるとひとりでは対応しきれず、転職や退職につながる恐れがあります。
責任が重すぎてストレスになる場合はベテランの技量を生かし、園の上層部へ仕事に応じた給与や待遇を希望する交渉を行ってください。
待遇の改善が難しい場合は、自分が受け取っている給料に応じた仕事の量にしてもらいましょう。
保育士転職で悩む!辞めた後はどうする?
保育士の仕事環境は、職員ひとりの力で変えるには限界があります。
努力しても状況が改善されず我慢できないと、どんな保育士も転職を考える可能性はあります。
転職への意志が固い保育士向けに、これからどのような仕事が見つけられるか、まとめました。
転職後もほかの園で保育士を続ける
転職後もほかの園で保育士を続ける場合も、人手不足の影響で転職しやすい傾向です。
保育士の労働時間や仕事量、給料は、待機児童問題が大きくなるにしたがって社会問題となりました。
待遇に改善が行われる保育園も多くあり、働きやすい職場は増加傾向です。
転職の際は書類や条件だけで判断せず、施設の見学や保育士との面談を行って転職先を決めてください。
これからも保育の仕事を続けていきたいという保育士には、より良い保育施設に転職することをおすすめします。
転職後は保育士以外の仕事にチャレンジ
保育の仕事自体を辞めたい場合は、自分はこれから他の仕事ができるのか不安な人も多いでしょう。
30歳になる前に行動すると、実務未経験の業種への転職も比較的しやすい傾向です。
ここからは、保育士資格や今までの経験を活かせる、保育士以外の仕事を紹介します。
保育士資格が有利な仕事
保育士資格が有利な仕事は、以下の3つがあげられます。
- ベビーシッター
- 学童保育スタッフ
- 託児所スタッフ
どれも有資格者や保育士の経験者は重宝される仕事のうえ、転職先によっては有資格者のため賃金ベースがアップする可能性があります。
どの仕事も保育士資格は必須ではありませんが、資格を持っていることで採用が有利になるでしょう。
保育士の経験を生かせる仕事
保育士は子どものお世話以外に、指導案と配布物などの書類作りや保護者の対応など仕事の内容が多岐に渡ります。
保育士のスキルや経験を生かせる仕事は、以下のものが例としてあげられます。
- コミュニケーション能力が重宝される接客業
- 保育士専門の人材紹介会社
- パソコンスキルが発揮できる事務職
接客業は対人スキルが必須で、コミュニケーション能力が重宝されます。
キッズ向けの写真スタジオや遊園地などは子どもと接する機会が多いため、保育士経験が活かせるでしょう。
事務職はWordやExcelなど基本的なパソコン操作が可能なことをアピールし、これからの成長性を企業に見せて転職活動を行ってください。
保育士転職で悩む!退職問題の解決策3つ
転職先が決まったら、今勤めている仕事を辞める準備が必要です。
保育士転職で、円満退職するためのポイントを3つ紹介します。
1.退職タイミングは年度末がおすすめ
保育士が退職する時期にベストなのは、1年間の担任制度や大きな行事が終わる年度末です。
年度末で辞めるとクラス編成にも影響がなく、子供や保護者といいタイミングでお別れできます。
年度末以外の退職におすすめの時期は、大きなイベントが終わったすぐ後です。
保育園の行事は数か月前から準備が始まることが考えられ、転職のタイミングによっては他の保育士や通園している子どもとその保護者に影響を与えてしまいます。
発表会や運動会など様々な行事の直後に向けて退職を計画すると、円満退職できる可能性があります。
ただし、仕事によって心身に不調が出た場合は園に病院の診断書を提出し、休職や退職の手続きをすみやかにとりましょう。
退職理由は前向きで引き止められないものを伝える
職場への退職理由を聞かれた場合は、前向きで引き止められにくいものを伝えてください。
ポジティブな転職理由には、例として以下のものがあげられます。
- すでに他の職場が決まったので退職したい
- 仕事を辞めてキャリアアップの勉強がしたい
- 家庭の事情で働けなくなった
転職では明るい理由を伝えると、円満退職につながります。
嘘をついて辞めると、前の職場と転職先に接点がある場合、新しい仕事に影響する可能性があります。
人間関係でトラブルがあったり、勤務条件に納得できなかったり、現職への不満は聞かれても話す必要はありません。
退職の話はきちんと伝え引継ぎは前もって準備する
退職の話は、勤めている園に事前にきちんと伝えましょう。
上司に忙しいタイミングをさけて「お話ししたいので、お時間いただけますか」といったことを伝えてください。
退職の意思を伝える順番は、直属の上司が一番最初です。
うわさが流れるのを避けるため、同僚や他スタッフには仲が良くても最後に伝えましょう。
引き継ぎの資料は転職活動が本格的に進んだ時期に作っておくと、転職先が決まってから慌てずに済みます。
今の職場で有給休暇が残っている場合は、上司に相談して消化を進めてください。
保育士転職で悩むときは目的を見直そう
保育士が転職で悩んだ時は、新しい仕事に就く目的を見直してください。
自分は新しい職場にどんなことを期待するか紙に書き出すことで、仕事に希望する条件も分かりやすくなります。
転職自体に不慣れな場合や不安がある人は、保育士特化の転職サービスを利用すると有利に進められます。