保育士転職の注意点は、仕事の求人探しだけに重点を置かないことです。
今の職場を辞めたいと思って転職すると、仕事をする場所が変わっただけで状況が良くならない場合があります。
自分が転職する目的や希望する条件などをきちんと確認し、活動を進めましょう。
保育士が転職する際の注意点をチェックして、成功に近づいてください。
目次
保育士転職の流れと注意点
転職成功のためには、いい職場で仕事をスムーズにスタートすることが重要です。
ここからは、保育士の転職活動の流れと各項目における注意点をくわしく紹介します。
1.転職の目的と動機を整理する
保育士によって転職理由は異なりますが、成功のために「何を解決するために転職するのか」きちんと決めましょう。
まずは転職活動を本格的に始める前に、以下の項目を書き出してください。
- 今の職場への不満
- 保育士として希望する働き方
- 譲れない条件
- 園に求める教育方針
- キャリアアップの具体的な内容や保育士として目指すこと
自分が転職で期待することを紙に書き出すと、マッチする職場選びがしやすくなります。
2.求人が多いタイミングと情報収集を徹底する
保育士の求人は年度末の切り替えに合わせ、1月～3月に数が増える傾向です。
そのほか、ボーナスを機に退職者が出る可能性がある7月～8月も保育士転職の狙い目です。
求人数が多い時期に合わせて転職活動をすると、広い選択肢の中から新しい職場が選べるでしょう。
保育士の転職活動は、保育施設からの需要と人材供給のタイミングを合わせることも重要です。
3.気になる求人に応募する
気になる保育士の求人は、積極的に応募しましょう。
複数の保育施設への同時応募は可能です。
求人の条件にマッチしない場合は、勤務時間や勤務地の幅を広げてみると、自分に合った職場に出会える可能性がアップします。
保育士の職場は保育園だけではないので、資格を活かせる保育施設を探してみましょう。
4.履歴書と職務経歴書の作成
応募書類の内容が充実していると、希望先の面接に進める可能性が高まります。
履歴書と職務経歴書は手を抜かずに丁寧に書くようにしてください。
園の方針や求める人材を理解するために、求人票の細かい条件や園の公式ホームページを確認しましょう。
「保育士としてどういう仕事をしていきたいのか」「なぜこの園を選んだのか」ポジティブな理由で伝えることが重要です。
応募書類には給料や条件がいいからという志望動機や、今の職場への不満などを書くのは避けてください。
求人票の必要な応募書類に履歴書しか記載がない場合でも、職務経歴書を追加すると園はどのような応募者かイメージしやすくなります。
応募の際に採用担当者に確認を取って、職務経歴書を追加することをおすすめします。
5.面接に備える
採用の選考には、面接が最も重要なポイントです。
面接で聞かれやすい質問には、以下のものがあります。
- 志望動機
- 転職理由
- 短所や長所などの自己PR
- 自分が目標とする保育士の理想
応募書類では見れない人柄や熱意などは面接で確認され、採用の決定材料となるため事前にまとめておきましょう。
前向きな言葉を使って経験を交え、具体性を持たせた答えがベストです。
6.面接と保育園見学
面接はコミュニケーション能力が重視されます。
小さな声の返答や無表情は避け、話し方が一方的にならないようにしてください。
あいさつや服装など社会人としてのマナーを守り「一緒に働きたい」と思ってもらえるように明るい笑顔で挑みましょう。
保育士として子どもたちや保護者、職員といい関係を築けるイメージを持たれると、採用に一歩近づきます。
面接後は可能であれば、職場の見学をさせてもらいましょう。
施設の雰囲気や、職員同士の会話や人柄、転職者への態度など、働くうえで懸念点はないか確認してください。
7.内定と条件の確認
転職先から内定をもらったら、給料や待遇など労働条件を確認してください。
求人票と異なる部分がないか、了承できない条件は確認し、交渉を進めることが重要です。
「そういったアクションは印象が悪くなるのではないか」という考えもありますが、転職後に後悔しないために確認や交渉はきちんと行いましょう。
労働条件を承諾したのに働いてからトラブルになる方が、自分と勤務先にとってマイナスです。
8.現職の退職手続きをする
転職先が決まった後に、今の仕事場で退職手続きに入ります。
新しい職場の勤務開始日は、今の仕事場の退職日によって決まるので、退職手続きはスムーズに行ってください。
引き継ぎについてノートを作ったり、あらかじめ共有を徹底したり、今の職場に迷惑をかけないように手を抜かないで仕事を行いましょう。
退職後はいままで働いた園に返却するものや、交付してもらう書類があります。
必要書類も退職前にリストアップし、新しい職場に提出できるようにそろえてください。
保育士転職の注意点は？重要な判断基準とポイントを紹介
保育士の転職について、重要な判断基準を紹介します。
転職について迷っている保育士にもおすすめできる内容なので、本格的に活動する前にチェックしましょう。
現職の在籍期間は短くないか
現職の在職期間が短い場合は、転職活動を始める前に環境を整理しましょう。
今の職場に勤めてから数ヶ月の人は、仕事環境や人間関係に慣れるまでに時間がかかり、働きにくさを感じる場合があります。
働く期間が延びるにつれて今の職場の居心地が良くなったり、問題への対応方法が身に付く場合があるため、すぐに転職を考えるのはおすすめしません。
今の職場で働いた期間が短い保育士は、仕事へのやる気がアピールできずに、転職活動で不利になってしまいます。
職場の環境は変えられないか
職場の人間関係に悩んでいる保育士もいるかもしれませんが、転職前に環境を変えられないか努力してみましょう。
自分の振る舞いや対応を改善し、職場の人と良い関係を築くことも大切です。
職場の環境は転職の判断として重要ですが、不満を全て環境のせいにすると、新しい職場でうまくいく可能性は低いでしょう。
希望する待遇の保育園はあるか
今の待遇に不満がある場合は、自分の希望条件をクリアする保育園はあるか探しましょう。
条件通りの勤務先が見つかる場合もありますが、求人状況によっては厳しい可能性が高いです。
「今の園で勤務を続けよう」と転職を考え直すこともあるため、どんな求人があるかチェックしてみましょう。
友人や家族など第三者に転職の相談をすることで、自分がどんなことに困っているか、何を望むか分かりやすくなります。
経験者や即戦力を求められる場合がある
園によっては、転職者には新人保育士のように仕事のサポートが手厚くない場合があります。
即戦力を求めている保育施設も多いため、ブランクがあって不安な場合は研修制度が充実しているところを選びましょう。
または未経験求人応募可の条件に絞って、勤務先を探すこともおすすめです。
園のルールを最初から覚える必要がある
転職後は新しい職場のルールをゼロから覚えなくてはなりません。
保育施設はそれぞれの独自ルールがあり、慣れるまでに苦労する保育士もいるようです。
前職のやり方が通用しないため、身につくまでにそれなりの期間が必要と考えましょう。
30代後半は最後の転職の心構えをしよう
30代後半に差し掛かる場合は、最後の転職の心構えをして行動に移してください。
転職は何度もできるものではありませんし、年を重ねるにつれて仕事の選択肢が狭まります。
満足のいく転職をするために、転職先の情報収集を徹底しましょう。
保育士転職の注意点！スムーズに転職するための3つのコツ
保育士がスムーズに転職するためには、いくつかの注意点があります。
今の職場をやめて新しい仕事に就きたい気持ちは分かりますが、あせって行動すると転職の失敗につながります。
より良い職場に転職するために、注意点を確認しましょう。
1.転職活動は在職しながら行う
転職活動は在職しながら行うことで、新しい職が見つからない場合のストレスが防げます。
退職後に転職活動を始めた場合、新しい職に就けないと金銭面や精神面でも大きな負担が考えられるでしょう。
保育士がスムーズに転職活動をするためには、今も仕事をしながら新しい職場を探すことをおすすめします。
2.転職・就職にエージェントを活用する
職探しが不安な保育士は、転職エージェントの活用をおすすめします。
転職エージェントから希望の条件に合う保育施設を提案してもらえるため、転職のハードルが低くなります。
保育士特化型の転職エージェントなら、応募書類の書き方やどのようにアピールするか、転職を有利に進めるためのアドバイスや経験が豊富です。
求人サイトにはない手厚い転職サポートが受けられるため、転職を初めて行う人やブランクがある保育士にもエージェントの活用はおすすめです。
3.転職・就職フェアに参加して園の担当者と話す
保育士の就職・転職フェアに足を運ぶことも、転職活動の一環です。
多くの園が参加している場合は、ひとつの会場でたくさんの求人情報をチェックできます。
フェアは保育施設の教育方針や理念を知れるため、転職の視野が広がるベストな機会です。
保育士転職の注意点！転職を考える理由を紹介
保育士が転職を考える原因は、さまざまな理由が考えられます。
とくに多く見られる保育士の転職には、以下のトラブルやきっかけがあります。
- 人間関係のトラブル
- 体力に不安がある
- 今後のキャリア向上のため
- 結婚や出産によるライフスタイルの変化
- 勤務条件が合わない
働き方や人間関係につらさを感じた場合は、まずは勤務先に相談して解決できないか考えましょう。
改善が難しい場合は自分一人だけで転職を決めずに、転職エージェントの利用をおすすめします。
悩みが具体的に分かりやすくなるため、転職前に家族や友人など信頼できる第三者からアドバイスをもらうことも重要です。
保育士転職の注意点！Q&A
保育士が転職で感じやすい疑問と解決策を、Q&A形式でまとめました。
転職活動に不安がある保育士は確認しましょう。
Q.保育士から別業種への転職に有利なスキルは？
保育士から別業種の転職に有利なスキルは、転職先の企業ごとに異なります。
事務職はタスク処理能力やパソコンスキルは必須で、営業職はコミュニケーション能力や目標達成意欲が重視されます。
まったくの別業種ではありませんが、幼児教育の先生や学童保育施設などは、保育士資格や経験が活かせる仕事です。
Q.保育士の転職は同じ地域で行うことは危険？
転職活動を同じ地域内で行う場合は、同グループ会社の施設はもちろん避け、経営者同士に横のつながりは無いか注意してください。
近い範囲内の保育施設に転職をするとうわさが流れ、場合によっては新しい職場で働きづらくなる可能性があります。
Q.保育士の転職でいい求人を見極めるコツは？
いい求人を見極めるコツには、自分が希望する条件にどれだけ合っているか、複数の求人票を比較する方法があります。
求人を定期的に出したり長い間にわたって募集をかけている保育施設は、採用された保育士がすぐ辞めている可能性があるため注意してください。
保育士転職の注意点を確認して公開の内容に進めよう
保育士転職の注意点は、自分が希望する目標を考えて今の仕事への不満だけで転職を進めないことです。
「今の仕事場でうまくいかないから」と転職を決めてしまうと、新しい職場でも同じ状況になってしまう可能性があります。
自分は転職に何を望むのか、ゆずれない条件は何かよく考えてから活動しましょう。
