外資系企業と聞くと、年収が高い・完全実力主義で若くても出世できるなど、華やかなイメージを持つ人がたくさんいます。
しかし年収だけを求めて転職してしまうと、思いもよらぬデメリットの影響を受けてしまう可能性があります。
そこでこの記事では、外資系企業の年収傾向と転職するメリット・デメリットを解説します。
外資系への転職が地獄ってマジ？職場選びで失敗しないための方法を解説
目次
一般的に外資系企業の年収は高い傾向にある
一般的に外資系企業の年収は、高い傾向にあります。外資系企業に勤める人の平均年収は約800万円と言われており、日本企業に勤める人と比べると倍になります。
そのため高いと言えるのです。
しかし年収が高くなるには理由があり、給与形態などの違いがあります。
そのため一概に年収が高いとは言い切れないのです。
そこでここでは、なぜ年収が高くなるのかその理由を紹介します。
日系企業とは給与体系が異なる
外資系企業と日本の企業では、給与形態がまったく異なるのも理由の一つです。
多くの外資系企業では、ベース給にプラスして成果給が支払われています。
年数や学歴が影響する日本企業とは違い、実力で評価されているからです。
ベース給は、日本企業でいう基本給と同じでこれまでの実績やスキル・経験によって決まり、成果給と呼ばれるインセンティブは業務成果によって支払われるものです。
本人の実績だけでなく会社の経営状況・市場等によって変わります。
年齢関係なく実力次第でのし上がれる業界
給与形態の違いは、給与に対する考え方の違いが大きく影響しています。
外資系企業では年齢に関係なく実力次第で給与や待遇などを決める、完全実力主義を採用しています。
日本ではまだ年功序列制度の企業は多く存在しており、経験年数や年齢に給与が大きく関係しています。
しかし外資系企業では、年齢や勤続年数に関係なく成果を残す人に正当な給与を支払い役職を与えているので、実力次第でのし上がり高年収になるのです。
給与内に福利厚生が含まれていることもある
外資系企業では給与内に福利厚生が含まれていることもあり、年収が高くなる傾向にあります。
終身雇用が前提の日本企業に勤めていると当たり前の退職金制度ですが、人材が流動的な外資系企業にはそのような制度はなく、その代わりに年収を高くしているのです。
また他の福利厚生に関しても終身雇用の文化がないため、福利厚生のコストをカットし人件費に充ています。
このような分を加味し年収を高くしているため、一概に年収が高いとも言い切れないでしょう。
外資系企業でも年収の低い業界はある
外資系企業が年収の高い傾向にあることと、その理由はわかりました。
日本企業に勤める人の平均年収の倍である外資系企業ですが、すべての業界でそう言えるわけではありません。
外資系企業の中でも年収の低い業界は存在しており、年収アップを目当てに外資系企業へ転職しても業界選びを間違えてしまうと、後悔に繋がってしまう可能性もあります。
年収の低い業界は以下の業界です。
メーカー系
食品や薬品などさまざまなメーカーがあり、人気のある業種の一つです。
メーカー系の平均年収は、800万円程度で日本のメーカー系と比べると高いですが、他の外資系企業と比べると、インセンティブの割合や昇給スピードが速いとは言えません。
そのため年収も低くなっています。
ただ継続勤務年数が長く役職になると、年収は上がっていきます。
年収を求めて外資系企業に転職するメリット
外資系企業への転職は、日本企業と比べると年収が高い傾向にあり、年収アップを目指して転職を希望する人もいます。
年収アップを目指して外資系企業へ転職すると、年収以外にもメリットがあり「転職してよかった」と満足の行く転職になります。
ここではどのようなメリットがあるのか紹介します。
比較的年収が高いので生活に余裕が生まれる
年収の高い外資系企業へ転職することで、それまでよりも年収がアップし生活に余裕が生まれるのが大きなメリットです。
日本企業と比べて平均年収は2倍ですので、日本企業から転職すると生活水準は上がります。
また外資系企業は、ワークライフバランスも重視している企業が多いため、家族との時間やプライベートの時間を大切にしながら働けるのも魅力となっています。
年功序列関係なく実力で勝負できる世界
外資系企業では、完全実力主義のため年齢や勤続年数に関係なく、実力で勝負できるのもメリットです。
年功序列の企業では、実力があっても勤続年数や年齢の長い人ほど給与が高く、実力のある若手はなかなか給与がありません。
しかしインセンティブの割合の大きい外資系企業では、実力があれば入社時期や年齢に関係なく評価されるため、頑張り次第で高年収を目指せます。
外資系企業で働いている実感が持てる
年収の高さは外資系企業の最大の特徴で、高い給与が支給されたときに外資系で働いていると実感が持て、これもメリットの一つです。
また年収の高さだけでなく、会社内で英語が飛び交う・意見の言いやすい風通しの良さ・裁量権の大きさなど外資系企業の風土と日本系企業の風土は全く違います。
これらを感じることで、外資系を選んでよかったと思う人が多いようです。
年収を求めて外資系企業に転職するデメリット
年収を求めて外資系企業へ転職するメリットを紹介しました。
年収面を日本企業と比べるとメリットを感じやすくなりますが、メリットばかりではなく外資系企業へ転職するデメリットもあります。
デメリットを知らずに転職してしまうと、転職を失敗に思ってしまう可能性もあります。
そこでここではデメリットを紹介します。
本国の本社の業績が悪いと首を切られる可能性がある
外資系企業の本社は外国にあるため、本社が業績悪化になるとクビを切られる可能性があります。
日本支社の業績はそこまで悪くなくても、本国にある本社が業績悪化してしまうと人員整理のためにクビになってしまう可能性があるのです。
また完全実力主義の外資企業では、実力不足や成果を残せないときも、クビになってしまうことがあり注意が必要です。
日系企業にある福利厚生が受けられない
日系企業では当たり前の福利厚生もありません。外資系企業では長期雇用を前提としていないため、このコストを削減して人件費に回していることを先ほど解説しました。
「住宅手当」や「退職金制度」など、日本ではメジャーな福利厚生も外資系企業ではほぼないため、福利厚生に期待するのは辞めておくのが良いでしょう。
また日本のような休職制度もなく、病気やケガでやむなく長期的に働けない場合は、退職になってしまうことも珍しくありません。
吸収合併した企業との格差に苦しむことも
外資系企業ではM＆Aは珍しいことではなく、急に別の企業と吸収合併することもあります。
吸収合併によって、その企業とのさまざまな格差に苦しむ可能性があるのも、注意するべきデメリットの一つです。
吸収合併されてしまうと待遇・働く環境などもその企業に合わせることになり、大きく変化します。
この格差に苦しむ可能性があるのも、外資系企業のデメリットです。
納得できる外資系企業に転職する方法
外資系企業への転職には、メリットだけでなくデメリットもあることがわかりました。
しかし年収の高さや働き方などの面から、転職を希望する人はたくさんいます。
外資系企業は日系企業と封戸や文化が大きく異なるため、転職したことを後悔する人も珍しくありません。
せっかく転職するのであれば、納得できる外資系企業への転職がマストです。
そこでここでは、納得できる外資系企業への転職をするための方法を紹介します。
企業の口コミをあらかじめチェックしておく
転職する前にその企業に関する口コミをチェックしておきましょう。
実際に働いている人・過去に働いた経験のある人にしかわからない、会社の雰囲気や業務のやりやすさなどを事前にチェックしておくことで、入社後のギャップを減らせます。
少しでもギャップを少なくし、早く会社に慣れるようにするためにも、どのような企業なのかを調べておくことは非常に重要です。
求人の年収幅を鵜呑みにしない
求人に書いてある年収幅を鵜呑みにしないことも大切です。
先ほどから解説している通り、外資系企業の年収の高さは、徹底した実力主義によるインセンティブが大きいことが関係しています。
そのため年収は実力によって大きく変わります。
そのため書かれている年収幅を期待して実力がないまま入社してしまうと、思っていたより年収が上がらないこともあることを理解しておくべきです。
外資系転職に特化しているサービスを利用する
外資系企業へ転職する際には、特化している転職サイトやエージェントサービスを利用してください。
外資系企業転職に特化したサービスを利用すれば、英語面接の対策や詳しい雰囲気などを教えてくれ、適切なアドバイスを受けながら転職活動ができます。
また自分では探しにくい外資系企業の求人の紹介も受けられるため、より好条件での転職も叶う可能性もありおすすめです。
外資系企業への転職に役立つ転職サイト・エージェント
外資系企業への転職には、転職エージェント・サイトの利用がおすすめだと紹介しました。
しかし外資系企業に特化した転職サイト・エージェントは複数あるため、どこを利用すればよいか悩んでしまう人もいます。
そこでここでは、外資系企業への転職に役立つ転職サイト・エージェントを紹介します。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは、イギリスに本社を置く転職サイト・エージェントです。
年収600万円以上の求人を取り扱うハイクラス向けで、30代後半以降の転職に強いのが特徴です。
イギリスに本社を持つ会社だからこその伝手を使い、世界的企業の求人も保有しています。
エンワールド
不安の多い外資系企業への転職を、複数のコンサルタントでサポートしているのがエンワールドです。
利用者満足度は95％と高く、面接対策や紹介する求人にも定評があります。
グローバル企業や外資系企業の転職に強くレア求人も保有しているため、外資系企業への転職を考える人は登録しておきたいサービスの一つです。
ビズリーチ
ビズリーチは、日本国内でも知名度の高い転職サイト・エージェントです。
その特徴は、ヘッドハンティング機能とハイクラス向けであることです。
スキルや経験をヘッドハンターが確認し、マッチすれば相手企業からスカウトされることもあり、スムーズな転職が叶います。
外資系企業の求人も保有しているため、登録しておいて損はありません。
外資系企業の年収は高くてもデメリットは理解しておこう
外資系企業の年収が高い理由や転職するメリット・デメリットを解説しました。
日本企業の平均年収と比べると高いと言えますが、完全実力主義や福利厚生がない・雇用の不安定さなどのデメリットがありました。
年収面でのメリットも大きいですが長く務める前提ではないため、人によって合う合わないがハッキリしています。
メリット・デメリットの両方を理解し、転職を慎重に決めるようにしましょう。
