入社した企業から初めて支給される給料のことを「初任給」と言うのですが、初任給は学歴によって決められることが多いです。
社会人として給料は1つの指標になるため、「高卒の初任給はどれぐらいなんだろう？」と気になることがあるのではないでしょうか？
この記事では、高卒の初任給について解説します。高卒と大卒の初任給に違いがある理由や、高卒で収入を高める方法などもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
高卒の初任給は16万7,400円
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果（初任給）」で発表されている高卒の平均初任給は「16万7,400円」です。
男性の平均初任給は16万8,900円で、女性の平均初任給は16万4,600円になっています。
「少ない…」と感じられた方が多いかもしれませんが、高卒の初任給は年々増加しています。
平成29年の高卒の平均初任給は16万2,100円になっているため、2年間で高卒の平均初任給は6,300円も上昇しています。今後も高卒の平均初任給は上昇し続けると推測されています。
企業規模別の初任給
高卒の初任給は勤めている企業によって異なります。
企業規模別の平均初任給は下記の通りです。
| 大企業 | 16万8,500円 |
|---|---|
| 中企業 | 16万4,000円 |
| 小企業 | 16万5,200円 |
高卒の初任給は勤めている企業によって異なりますが、企業規模によって大きな差はありませんでした。大企業に就職しても、小企業に就職しても、初任給はあまり変わらないです。
都道府県別の初任給
高卒の初任給は都道府県によって異なります。
都道府県別の平均初任給は下記の通りです。
初任給が高い都道府県
- 東京：17万8,100円
- 大阪：17万6,100円
- 神奈川：17万5,600円
「初任給が低い都道府県」
- 沖縄：14万5,200円
- 秋田：14万9,900円
- 青森：15万500円
企業規模によって初任給に大きな差はありませんでしたが、都道府県別では大きな差が生まれています。
高卒の初任給が最も高いのは東京で、最も低いのが沖縄です。
東京と沖縄の差は、3万2,900円もあり、地方では初任給が低いことがわかります。
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大卒の初任給はいくら？
高卒と比較されることが多い「大卒」ですが、大卒の平均初任給は「21万200円」です。
高卒と大卒の平均初任給には、4万2,800円もの差があります。初任給は1カ月の給料になるので、年収に換算すると約51万もの差が生まれることになります。
大卒の男女別、企業規模別の平均初任給は下記の通りです。
性別
- 男性：21万2,800円
- 女性：20万6,900円
「企業規模別」
- 大企業：21万3,100円
- 中企業：20万8,600円
- 小企業：20万3,900円
大卒の初任給は性別によって大きな差はありませんが、企業規模別では約1万円の差が生まれています。
高卒と大卒の初任給に違いがある理由
高卒と大卒の初任給には4万2,800円もの差がありましたが、「なぜ、高卒と大卒の初任給に違うがあるのかな？」と気になっている方は多いでしょう。
そこで高卒と大卒の初任給に違うがある理由をいくつかご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
年齢に違いがある
高卒と大卒には、年齢という大きな違いがあります。
高卒の初任給は18歳〜19歳でもらいますが、大卒の場合は22歳〜23歳でもらいます。
高卒と大卒では、4つも年齢が異なるため、初任給にも違いが生まれていると考えられます。
アルバイトの時給などでも、高校生と大学生は違いがあったと思います。
社会には日本に古くからある「年功序列」という風潮が残っているため、年齢によって初任給が変わってしまうのでしょう。
大学で成長している
高卒と大卒では、勉強している期間が違います。
大卒は高卒よりも4年も多く勉強しているため、企業側は「大学で成長している」と考えて、高卒よりも高い初任給を支給していると考えられます。
4年間も勉強期間に差があると、人間的な成長に加えて、身に付けている能力や知識にも違いがあります。
大学では専門的な分野について勉強するため、高卒よりも身に付けているスキルや知識が異なります。
もちろん、人によって異なりますが、「大学で成長している」と考える企業が多く、初任給も多くなっているのでしょう。
大学を卒業するまでに努力している
大学を卒業するには、まず大学へ入学する必要があります。
また、大学に入学ができても4年間を通して定められている単位を取得できなければ、卒業できません。
そのため企業側は「大学を卒業するまでに努力をしている」と考えて、高卒よりも高い初任給を支給していると考えられます。
特に、難関大学を卒業した方は、上記でお伝えした平均初任給以上を得ている可能性が高いです。
それは、大学に入学する難しさや、卒業する大変さを企業側が理解しているからだと考えられます。
世間のイメージでは、「大学生はずっと夏休み」「遊んでいる大学生が多い」と思われることが多いですが、大学を卒業するには努力をしなければいけません。
高卒で収入を高める方法とは？
高卒は大卒よりも初任給が低かったですが、収入を高める方法があります。
初任給を高めることは難しいですが、今後の収入を高める方法はいくつかあり、大卒よりも多い収入を得ることも可能です。
高卒で収入を高める方法をいくつかご紹介するので、自分のキャリアプランを踏まえて、参考にしてみてください。
社会人としてのスキルや経験を積む
高卒は大卒よりも4年早く社会に出ているので、社会人としてのスキルや経験を積むことが収入を高める1つの方法です。
「スキルや経験を積んで収入が高くなるの？」と思われるかもしれませんが、社会人として優秀な成績を残せば、学歴は関係なく収入が高くなります。
また、社会人として魅力的な人材になれば、大手企業からの引き抜きを受けることも考えられます。
大手企業から引き抜かれるようなことがあれば、大卒よりも高い収入を得られる可能性が高いです。
高卒は大卒よりも4年早く社会に出ているので、その時間を大切にするようにしてください。
資格を取得する
勤めている企業によっては資格を取得することで、収入を高められます。
例えば、不動産関連の会社に勤めていると、「宅地建物取引士（宅建）」を取得することで、資格手当が支給されて収入を高められます。
宅地建物取引士の場合は、1万5,000円〜3万円の資格手当が支給されるため、資格を取得するだけで年収を18万円〜36万円増やすことができます。
宅地建物取引士以外にも、資格手当が支給される資格はあります。
そして、「大卒資格」を取得することも1つの選択肢として考えられます。
しかし、大卒資格を取得するまでは、最短でも3年かかるため、収入を高めることを目的に取得することはおすすめしません。
転職したい企業に応募するために、大卒資格を取得することは良いと思います。
収入の高い職種へ転職する
高卒としてすぐに収入を高めるには、収入の高い職種へ転職することが最適です。
「高卒でも転職できるの？」と思われるかもしれませんが、学歴を問わず採用している企業は多くあります。
また、高卒でも社会人経験があるため、収入の高い職種へ転職することは可能です。
さらに、転職することによって、自分に合った仕事に就くことができ、成果を上げやすい環境になる可能性も考えられます。
転職することは勇気が必要なことですが、高卒として収入を高めるには、最も最適な方法になるでしょう。
高卒でも高い収入を得られる転職先2選
上記でお伝えした通り、高卒で収入を高めるには転職することが最適です。
そこで、高卒でも高い収入を得ることができる転職先をいくつかご紹介します。
「転職で収入を高めたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
営業職
営業職は学歴ではなく、個人の成果によって収入を決められることが多いため、高卒でも能力次第では高い収入を得ることができます。
特に、インセンティブ制度を設けている企業では、一気に収入を高めることが可能で、高卒でも年収1,000万円以上稼いでいる方も存在します。
そして、営業職は転職市場において最も求人数が多いです。
学歴不問で求人を掲載していることも多いので、スムーズに転職できる可能性が高くなります。
IT業界
近年、IT業界は市場を拡大し続けていて、人手不足を抱えている企業が増えています。
人手不足を抱えている企業では、1人でも多く雇用するために、収入を高く設定していることが多いです。
そのため高卒で収入を高めたい方には、IT業界がおすすめです。
IT業界は、「専門的な資格やスキルが必要」というイメージがありますが、高卒の未経験者でも積極的に採用しています。
実際に「学歴不問」「未経験者歓迎」という求人が多いです。
そして、IT業界は今後も需要が高まり続けると言われている業界です。
もし、転職したIT企業に勤め続ければ、大卒以上の収入を得られる可能性は高くなるでしょう。
転職を成功させるには転職エージェントを活用する
高い収入を得るための転職を成功させるには、転職エージェントを活用することが大切です。
転職エージェントとは、無料で転職に関することを幅広くサポートしてくれるサービスです。
具体的なサービス内容は「求人紹介・面接対策・日程調整・書類添削」などで、転職サイトには公開されない「非公開求人」を紹介してくれます。
また、登録者1人に対して担当のキャリアアドバイザーが付くため、転職経験がない方でも安心してスムーズに転職活動を進められます。
転職エージェントは併用しても問題ないので、気になるものがあれば、登録してみてください。
高卒の初任給は都道府県によって大きく異なる
この記事では高卒の初任給についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか？
高卒の平均初任給は「16万7,400円」です。
高卒の初任給は勤めている企業規模よりも、都道府県によって大きく異なります。高卒の初任給は、東京や大阪など栄えている地域の方が高いです。
そして、大卒の初任給とは約4万円の差がありましたが、収入を高める方法はいくつかあります。
場合によっては高卒よりも高い収入を得られるようになるかもしれません。この記事でお伝えした内容を参考にして、高卒でも大卒以上の収入を得られるようにしましょう。
